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「人生会議しませんか」

皆様、こんにちは。看護師のTです。

9月19日、当施設にて「看取り」に関する研修を開催しました。

講師は看護係のN看護師で、職員だけでなくご家族様にもご参加いただき、

多くの方にご出席いただきました。

今回の研修では、以下の内容について講義が行われました。

1.看取りとは(看取りの定義)
2.入居から看取りまでの経過
3.看取り支援までの流れ
4.口から食べられなくなった時の選択肢
5.看取り支援の実際

講義の冒頭では「心づもり」というテーマから始まりました。

これは「あなたならどうしますか?」という問いかけで、

以下のようなことを考えるきっかけとなります。

・大切にしていること

・自分の生き方

・病気になったときに望む医療やケア、望まない医療やケア

・自分で意思表示ができないときに望む治療

・自分の代わりに判断してほしい人

・これだけは嫌なこと

・最期まで暮らしたい場所

普段、このようなことを考える機会は少ないかもしれません。私自身もすぐに答えられるものではなく、悩みながら書き出しました。

参加された皆様も同じように考え込まれたのではないでしょうか。

この「心づもり」を考えておくことが、いわゆる「人生会議=ACP(アドバンス・ケア・プランニング)」につながります。

自分が望む医療やケアを前もって考え、家族や医療・介護従事者と共有する取り組みです。

当施設では、入居者様がお口から食べられなくなった際に、看護師から選択肢をご説明し、ご本人様の意思を確認しています。

ただし、認知症などで意思確認が難しい場合には、ご家族様に意向を伺います。

その際、ご本人様の意思が分からず判断に迷われることもありますが、これまでの生き方や考え方に沿って最善を考えていただきます。

ご家族様にとって「これでよかったのだろうか」と悩まれることもあると思いますが、

愛情をもってご本人様らしさを尊重して決めたことは、きっとご本人様も受け止めてくださるはずです。

 

今回の研修を通じて、私は意思決定の重要性を改めて学び、人生会議の大切さを実感しました。

日頃から入居者様やご家族様と関わる中で、望んでいることや大切にしていることを確認し、情報を共有しながら意思を尊重するお手伝いをしていきたいと思います。

 

皆様はご存じでしょうか。

11月30日は「人生会議の日」です。厚生労働省が「いい看取り・看取られ」という語呂合わせにちなんで定めたものです。

元気なうちから年齢や健康状態に関わらず、信頼できる方と自分の意思について話し合ってみませんか。

私自身も、もしもの備えとして、大切な家族が迷わないように人生会議を進めていこうと思っています。

 

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ひかりのホームページ

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